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忘却予防ライン

海馬がDB化されるまで、人は何かを書かねばと強いられているようです

「はるまで、くるる。」はこんな作品

「SFを語るならばとりあえず1000冊読むべし」という、マッチョ文化を体現するような格言を聞いたことがあるだろうか。要約すれば「半年ROMれ」ということだが、仕事をするには一定期間の研修が必要なように、塔の上に隠居する賢者と会話をするためには、それなりの知識と装備が必要であるということなのだ。これはつまり、彼らの皮肉であり優しさでもある。

 

賢者は文字通り賢者だ。彼らの多くは数字に裏打ちされた経験により、精通した知見と優れた慧眼を持ち合わせている。同時にそれは「悟り」の境地により近づいていると言っても間違いではない。

 

経験は学習であり耐性だ。物語の耐性が高くなるにつれ、感動の閾値も比例的に高くなる。まるで輪廻転生を繰り返すかのように物語の消費を続け、摩耗していく心に気づいた時に、あなたはこの作品を手に取ると良いだろう。そこにはきっと、賢者と人の違いなど何一つない、ということに気づくはずだ。 

 

 

 

 

ただ、複雑なのは、自分は悟りなんて開きたいとは思っていなくて、手放しに作品賛歌できなくなった現実に、どうしようもない憤りを感じることが多いということ。そんな時はこうやって叫ぶといいのだわ。

 

 

「元気って素敵だわ!」

 

 

 

うつりゆく情報黙示録~2chまとめサイトなんで流行ったの編~

巨大掲示板2ちゃんねるの書き込み内容をまとめて記事にしている、いわゆる2chまとめサイトのうち、「やらおん!」「ハムスター速報」「はちま起稿」「オレ的ゲーム速報@刃」「【2chニュー速VIPブログ(`・ω・´)」の5サイトに対して、2ちゃんねるから名指しで転載禁止の命令が出ました。


2ちゃんねるがまとめサイト5つに対して名指しで転載禁止を命令

朝から何やらTwitterが騒がしいぞと思ったら、香ばしい出来事が話題の中心にあがっていた。2chまとめサイトというと年末年始にも一騒動あり、そろそろどこかの企業と一悶着起こるだろうと思っていたものの、2ch側からこのような警告が出ると予想した人は少ないのではなかろうか。捏造や無断転載など何かと問題がクローズアップされるものの「自分とは無関係の火事なわけで情報が手に入るなら続けて欲しい」と思っていた人も多いようで、今回の出来事がネットユーザーの情報収集手段に一石を投じることにもなるのかもしれない。

かくいう自分も「やらおん!」「はちま起稿」、両ブログはウォッチしていたので、こういった措置が仕方ないと思いつつも、情報の拠り所としては今後の運営方法が気になる所ではある。生計が立てられる程のアフィリエイト収入を得ていたビジネスモデルが崩壊した今、彼らがどういった手段で既存ユーザーの希望を満たすコンテンツを提供出来るかは、キュレーターとしての試金石であると言ってよいだろう。


さて、オタク系コンテンツの情報サイトとしては、他の追随を許さないと言える大手まとめブログが、なぜこれほどまでに人気を集めて、情報源として活用されていたのか理由を少しだけ考えてみた。
(ここでは、1次情報をもとにしたスレをまとめる、情報源となるまとめサイトを対象として考える)

そもそもこうした2chまとめサイトが隆盛を極めたのは、インターネットの歴史で言えば最近の出来事だ。発端は2chにVIPが誕生したことからにより、ネットランナーニュー速VIPブログが取り上げられて一般化が進行したのが2005年以降のことだと記憶している。情報源として市民権を獲得したのは更に先の話だろう。このあたりは、以下のニコニコ大百科記事が詳しい。

第一次ブログ連戦争とは、2005年5月から2007年1月にかけて、主に2chのニュース速報板・ニュース速報VIP板とコピペブログとの間で勃発した抗争である。


第一次ブログ連戦争とは (ダイイチジブログレンセンソウとは) 単語記事 - ニコニコ大百科]

ではそれ以前のユーザーは、どこのサイトの情報を頼りにしていたのかと言えば、2000年代前半~後半にかけてネットを賑やかした「個人ニュースサイト」とカテゴライズされるサイト群がまず第一にあげられる。

個人的にニュースを集めたサイト。クリッピングサイトが多い。
一次情報源としての役割を担っているサイト、一次情報源から気になるニュースをクリッピングした子ニュースサイト子ニュースサイトから気になるニュースをクリッピングした孫ニュースサイト……がある。


個人ニュースサイトとは - はてなキーワード

2chまとめサイトが2chをスレ単位でピックアップするのに対して、こちらはインターネット上の記事やサイト全てを対象に、リンクをクリップして紹介するサイトになる。当然その中には2chのスレも含まれる。それぞれのサイトには管理人の色があり、例えばマンガ情報であればゴルゴ31カトゆー家断絶かーずSPはオタクコンテンツ全般を網羅的に取り扱う。
全般的にアニメやゲームの情報を取り扱うサイトが多いのはネット文化ゆえだが、まなめはうすTBNのように、幅広く情報を取り扱うサイトも存在し人気を集めている。
これらのサイトは、サイト同士で情報の引用を行うことで情報の取り逃しを少なくし、限りなく漏れのない鮮度の高い情報をユーザーに届けることを可能としている。
ユーザーはこれら数多くの個人ニュースサイトの中から、自分の嗜好や検索スタイルに合致したサイトを巡回することで、情報収集を行うことになる。

ユーザーが自ら広い情報ソースから取捨選択するのではなく、キュレーターが予めまとめたものを咀嚼するスタイルは、限りなく今の2chまとめサイトに近い。実際個人ニュースサイト運営から2chまとめサイト運営にスタイルを切り替えたサイトは複数存在することから、管理する立場からも近いものという認識は存在するのだろう。


サイトという単位のコンテンツで優劣を図るような愚かしい真似は自分には出来ないが、2chまとめサイトが個人ニュースサイトの勢いを止め、主たる情報源としての地位を確立した要因は「ソースに付随される情報価値」に尽きるだろう。個人ニュースサイトがリンクを網羅的にまとめるサイトであることに対して、2chまとめサイトはスレを1つの情報単位として、そこに書き込まれるレスも取り扱うことで情報の付加価値を1つ底上げた。加えて、引きのある画像をエントリーのトップに飾ることで、コンテンツの表紙を作成することに成功する。同時に一日に取扱う情報量も少なくすることで、コンテンツ1つに対しての価値を高めることにも成功していると言える。


こういったサイトの人気が高まる理由は考えればきりがないが、つまるところ、量<質 という志向が更に加速したというおおざっぱな推察が可能になる。インターネットの情報は日に日に増える一方の中、どのコンテンツを摂取すれば良いか分からない所に、見栄えの良い情報ソースと他者の意見をセットにしてくれる、自分と同じ嗜好を持つキュレーターが颯爽と現れたのである。時間のない現代人としては拠り所にしたくなるわけである。自分とか。
情報強者はネットで自分自身による情報選択を可能にする、という時代から、巨人が好きだから読売新聞を読む時代に逆戻りしたと言ってよいだろう。


個人ニュースサイトの勢いが落ちたという意味では、コンテンツの取得手段がTwitter等のソーシャルネットを通じて伝搬していく形に変化したことにも起因する。まとめサイトのようにエントリそのものが1スレとして情報単位であることに対して、個人ニュースサイトは「1日の更新記事」を1単位としているため、単位あたりの濃度が非常に低いものとなってしまう。
個別のサイト巡回というスタイル自体が、古く感じる人も多いだろう。自分のフォロワーが共有してくるリンクが、既にキュレーションされた記事であるというのは、二重の意味で記事の安全性を担保してくれるのだから、頼らない手はない。(ここで言う安全性は記事の信憑性や正確性は指さない。あくまでコンテンツの質という意味である)


プッシュコンテンツ時代に適合したキュレーションコンテンツとして、2chまとめサイトは非常に優秀であると言ってよい。当然、ここには利用する画像の著作権違反や、冒頭であげた諸々の問題点を内包しているわけだけど、企業が足を踏み入れて行えない領域だったからこそ、これだけ支持されていたというのも頷ける話。惜しむべくは、ブラックゾーンに踏み込まずに健全に、ユーザーの望むコンテンツを提供出来るサイトが現れないということだ。今回の騒動が、ある種その契機になれば、情報摂取する身としてはとても喜ばしいことである。


ほら、年を食うと巡回ってめんどくさくて…。

新たにブログをたちあげてみた

TwitterFacebookが一般化されてゆく今日、純粋な日記としてのブログが果たしてどれほど必要とされているのかを判断するのは難しい所ですが、はてなCEO近藤氏が仰られているように即時的なアウトプットではない点には確かに価値は残っているのかと思います。

ここでブログを再開しようと考えたのもそんな理由(以前ははてダを使っていました)。日々の出来事を、編纂を介したうえで社会的に抹殺されないよう業務上の秘匿義務は守りつつ、きっと誰にも得にならないような日々思うことを書き殴りつけていきます。

 

TwitterFacebookを併用している中で逆行的にスタートするわけなので、以下のようなルールをこのブログでは定義したいと思います。

  1. それなりに長文である(少なくとも原稿用紙1枚程度は)
  2. 内容は極力日記ではなくし、自分の考えを文章化する
  3. 週1以上更新する

3は必要なのか?と考えたのですが、1週間のうちに1度もアウトプット出来ない程の貧相なインプットでは、自身の生活を正す必要があるだろうということで、強制力を働かせてみようという次第です。仕事が忙しくても400文字くらいは書け。

 

今回はてなではなく別サービスを利用しようと考えていたのですが、最終的にはてなブログを選択したのは、コンセプトとUIが気に入ったから、というのが1番大きな理由です。ブログサービスの基本機能はどのサービスを見ても大きな違いはないのですが、はてなブログは"基本機能だけ"しか無い、と言っても間違いでない程にオプションが削ぎ落とされています。「文章を書く」というコンセプトワークを体現したデザインが素敵ですね。ライブドアブログやアメーバブログが持つ多機能性は、自分の性分に合っていないと感じます。少し離れていましたが、僕は直感的にはてなというサービスが好きなのかもしれません。

 

というわけで、いつまで続けられるかはわかりませんが、日課ならぬ週課として海馬のサポートツール的なブログの運用をスタート。よろしくどうぞ。

ところではてなブログ、どうやって略せばいいのかしら。